2022-23年度 ＲＩ会長
ジェニファー F. ジョーンズ

今こそ、勇敢で、勇気があり、意図的なリーダーシップが必要とされる時代ではないかと私は思います。
先日の会長メッセージは、私の大切な友人、アニエラ・カラセドさんのお話を紹介しましたが、彼女はロータリーファミリーの素晴らしい一員であり、元インターアクター、そして現ロータリアンとして、まさにこのようなリーダーです。
アニさんは、パニック障害を乗り越えた体験談を共有してくれました。実は私も同じ経験をしています。彼女のストーリーに対する大きな反響は、私たちがそれぞれの強さだけでなく、弱さも認めることがいかに重要であるかを表しています。
互いを思いやること、ロータリーの中で居心地のよさと配慮に注力することは、アニさんが共有してくれたように、全員が共感し、お互いを支え合うというクラブでの体験を創り出すことでもあるのです。私たちが人生で直面していることが何であれ、ロータリーで私たちは一人ではありません。
私たちは、ポリオ根絶や環境保護、支援を必要とする地域社会に希望をもたらすなど、世界に手を差し伸べるために多くの時間を費やしています。

時に私たちは、奉仕活動の仲間であるほかの会員やパートナーに対しても、自分たちの労力と思いやりを傾ける必要があることを忘れがちです。
会員にとっての「居心地のよさ」と「配慮」が会員の満足度を高める唯一かつ最良の方法であり、会員維持の最善の手段です。これを最優先事項とし続けていく必要があるほか、メンタルヘルスのための治療を求めることに対する偏見をなくし、ケアへのアクセスを拡大するような奉仕活動を行うことで、互いの絆を深めていくことができます。
この理由から、ゴードン・マッキナリー会長エレクトが、ロータリー会員だけでなく、私たちが奉仕する地域社会のためにも、世界的なメンタルヘルスのシステムを改善するという素晴らしいビジョンをお持ちであることを嬉しく感じています。
ゴードンさんがフロリダ州オーランドで行われた今年の国際協議会で、メンタルヘルスに焦点を当てることを発表したとき、他者を支援することで、私たち自身のストレスも軽減され、気分が良くなるということを教えてくれました。研究によると、親切な行為を行うことは、自分自身の精神的および肉体的健康を改善する効果的な方法であることが分かっています。ロータリー奉仕は世界に希望を、私たちの生活に喜びをもたらします。
新しくメンタルヘルスについて活動していくにあたって、しっかりと進めていくには時間がかかりますが、118年間にわたって私たちの一部となってきたことを発展させていけば良いのです。私たちは、「世界を変える行動人」であり、その行動の裏には配慮、思いやり、共感、インクルージョンがあります。

国際ロータリー第2540地区
2022-23年度 ガバナー
高崎　恒夫

“みんなで行こう　この道を”

ガバメントということ

５月１３日に会長エレクト研修セミナーが開催されました。いよいよ次年度の準備真っ最中というところにさしかかっております。ガバナーエレクトは本番は７月１日からデビューということにはなっていますが、実際は１月の国際協議会から帰ってきてから企画立案、実行準備、日程調整など多忙な日々が始まります。人事は前年中に終わるように申し送ったつもりですが、最近は「はいとイエスと喜んで」が効かない人も出てきているようで、組閣が遅れてしまいました。押せ押せでPETSや地区協議会が月遅れになっています。それでも７月１日は予定通りきますので、クラブの皆様には準備怠りなきようお願い申し上げます。
思い起こせば１年前　私もガバナー事務所もバタバタとただあせっているばかりでした。幸いにも前年やそれ以前からの資料がメールで入手できるようになっておりましたので、随分と助かりました。ロータリーではリーダーシップということをよく言うのですが、私は給料を払っておいて「ああしろこうしろ」ということを永年やってきました。ロータリアンにはこの方式は通用しないので、どうしたものか悩んでいましたところ、ある先輩からこれを読んだらどうかといって「言志四録」と「韓非子」を送っていただきました。

「韓非子」は名前だけは知ってはいましたが、不明にも「言志四録」は知らずに過ごしてきました。
江戸時代末期の大儒者である佐藤一斎の語録でした。人の上に立つ人にぜひ読んでもらいたいとのことで早速読みだすと政治に関することや四書五経の解釈、儒学思想、死生観等多岐にわたり示唆に富む記述が多くあり、精神修養や養生養老等のあとに臨終の心得まであって、時代が違うとはいえ金や力で動かない人たちとともに何かをやることになった凡人にはありがたい言葉の連続でした。
理至るの言は人服さざるを得ず。然もその言、激する所有れば則ち服せず。強いる所有れば則ち服せず。挟む（さしはさむ）所有れば則ち服せず。便する所有れば則ち服せず。凡そ理至って人服せざれば、君子は必ず自ら反みる。我れ先ず服して、而る後に人之に服す。
いうことが理屈に合っているだけではだめである。怒っちゃダメ、無理強いはダメ、威張っちゃダメ、言っている人に都合がいいのはダメ。賛同せず動いてもくれないときは自分自身を反省すべき。まず自分が心から納得して行い、しかる後に他人が動くのである。
ガバナーも忙しくて大変ですが、その中でも成長はできるものです。皆様にもお役の話が来たら「はいとイエスと喜んで」引き受けてみることをおすすめします。