会長の時間 2021年4月2日 第2749例会

秋田港 2021年4月5日

健康シリーズ番外編 【体毛について】

今日は毛についてお話をしたいと思います。哺乳類は通称ケモノと言われているように、体に体毛を生やしている種類が多く存在します。鯨など例外もいますが鯨もくちのまわりに体毛があります。私達人間も頭髪以外の毛は薄くなっています。哺乳類の毛は、一般に体温の保持と体の表面の保護を担うものと考えられています。

人体の毛は人間の身体の保護の為に生えると言う説がありますが、本来保護の必要な幼少期より青年期への移行期にかけて生え始める体毛(腋毛や髭、陰毛など)もあるため現在では必ずしも正しくないとされています。

体毛が多い少ないは、生死に関わる分野でもなく、専攻する医師も少ないため現代医学でも研究が進みにくく未だ判明していないことの多い分野です。加えて人体の毛は男女によって捉え方が非常に異なっていることが多く、目につきやすい部位の毛の脱毛はマナーやエチケットに基づき処理すべきか否かといった論争が今も続いています。また、かみそりなどで剃ったときに濃くなると信じられていますが、それは嘘で剃る前の毛に比べ毛の先端が太くなるための錯覚だそうです。

続いて部位ごとに見ていきたいと思います。まず初めに頭髪です。

一般に頭部には約10万本の髪の毛が存在し触覚に関わる知覚神経の補助的役割(髪の毛に軽く触れてみてください。さわっているのを感じますよね!どの毛も触っているのが感じ取れると思います)があり、頭髪の場合は光線からの頭部の保護、高温や低温からの保温の役割があります。

次は鼻毛です。鼻毛の機能は、フィルターのようにホコリや微粒子をからめ取ったり異物の侵入を防ぐなどの作用がありますが、成人より身体の保護が必要な幼少期にほとんど成長しないため、この説も確立されていないそうです。鼻毛は他の体毛に比べて白髪の発生が早いとされています。その後頭髪、陰毛と続き、最後には眉毛に白髪が発生します。

次は腋毛と陰毛です。

どちらも第二次性徴期にホルモンの作用により思春期に発生し、どちらも縮れ毛です。イスラム教徒の場合、宗教的清めの意味として、男女とも腋毛を剃る習慣があります。陰毛も同じです。

最後に眉毛です。

眉毛は機能的には額から落ちる雨水や汗が目に入らないようにする役割をになっています。それぞれの毛の方向はそれに対応するものと考えられます。女性の方の中には眉毛を全てそっているかたもいますので本当にこの機能が必要なのかは定かではありません。

眉はほぼヒトに独特のもので、まつげは多くの哺乳類に見られるが、そもそも多くの哺乳類では顔が毛で覆われており、眉は区別がつかないそうです。チンパンジーやゴリラでは人並みの顔面があるが、眉毛はありません。

 

以上ザックリと人体の毛を見てきましたが、どの毛も必ず必要なものではないように思えました。無ければなくてもいいようなものです。ヒトは服や帽子を身に着けることによって毛の機能が退化しているのかもしれません。