会長の時間 2020年12月11日 第2737例会

秋田港 2020年12月14日

健康シリーズ No5 【尿管結石】

今日は痛くて苦しい話をします。

10年前になるでしょうか?

私が早朝の仕事をしていた時、朝の5時半ぐらいだったかと思いますが、急に脇腹が苦しくなり、トイレに行きたいような症状にかられました。その痛みがあまりにも痛いのですがトイレに駆け込んでも便が出るわけでもなく、かといっていつもの下痢などの腹痛とも違う痛みが続きました、これはただ事では無いと思い、MRIを取ればわかると考え、当日MRIをやってもらえるA病院に朝一で向かいました。座っていても苦しい疝痛に耐えながら8時に行ってお昼近くにやっと診察してもらいました。

 

MRIでのレントゲン検査はあまりにも苦しく、地獄へおとされたかのような30分間でした。そして診察の結果が「もしかしたら尿管結石」でないかと言われました。A病院は泌尿科は専門ではないので普段行っている泌尿科の専門医か総合病院のB病院に紹介状を書きますと言われました。

 

ここで私は大きな失敗をしました。B病院を選べば良かったのに、たまたま以前通った某泌尿科の名前を言ったらそちらあてに紹介状と写真を持たせてくれました。やっとこの苦しみから開放されるもうちょっとの我慢だと自分に言い聞かせながら其の医院に行くと今度はCTをとり、尿検査とまた一からの診察でした。そして改めて尿路結石と言われました。ただ、ここでは入院設備がないといわれ結局、B病院あての紹介状を書いてもらうことになりました。最初に尿管結石と言われてからの数時間の痛みは何だったのかとガックリきました。

 

結局B病院に行き、そこでもまた、CTと尿検査を行い夕方5時ころやっと入院することができました。お医者さんは他の病院で撮った写真は参考にはするけれど自分の検査をしないと治療をしてくれないのだなと思いました。朝の苦痛から9時間後やっと痛み止めをもらうことが出来ました。また、水分も沢山取るように指示されました。痛み止めを飲んで30分後には痛みが和らぎました。なぜこの薬を早く飲ませてくれなかったのかとても悔やまれまれました。排尿をする際は石がでたか十分注意するようにとも言われました。そして翌日の朝、目が覚めると、今までの疝痛がピタリと止んでいました。石がでた形跡はありませんでしたが、多分石が出たのだろうとお医者さんからの話があり、その日の午後には退院することができました。

 

尿管結石の症状は結石の大きさや形状によって違うそうです。典型的な症状は、尿管中の結石を膀胱へ運ぼうと、尿管がぜん動運動を行うことによって生じる疝痛です。この疝痛はお産と同じくらい苦しいといわれています。

 

治療は石の大きさによって変わってきます。4ミリ以下であれば、水分をしっかり取り尿の量を増やし自然に排出されるのを促しながら、排出を促進させる薬を内服します。10ミリ以上の大きな結石になると自然に結石が排出されることが期待できないため薬物療法に加えて手術療法を行うことが多いそうです。

 

尿管結石の発症の原因は食生活が大きく関係しているそうです。シュウ酸の摂り過ぎが結石の主な原因であると言われています。シュウ酸は体内で生成されるものもありますが、体外から摂取するものもあります。シュウ酸を多く含む食品の代表として、ほうれん草、たけのこ、コーヒー、紅茶、コーラなどがあります。

 

皆様も疝痛がおきたら尿管結石を疑ってみて下さい。そして出来れば入院できる病院にいくことをお勧めします。