会長の時間 2023年1月20日 第2816回例会

秋田港 2023年2月26日

  <新年会長あいさつ>

昨年中は当クラブの諸活動にご協力ご尽力をいただきまして誠にありがとうございました。特に地区大会では、当クラブがホストクラブでありましたが、会員各位のご活躍によって成功裡に終えることができたものと思います。心より御礼を申し上げます。今年も皆様にはいろいろなお願いをさせていただくかと思いますが、引き続きどうぞ宜しくお願いいたします。

さて、新年のご挨拶ということですが、私は、これというすごい意思表明とか、そういったものを用意しているわけではありません。

社会情勢は決して芳しいものではなく、ロシアによるウクライナ侵攻や中国の覇権主義的な動静といったことのほか、コロナ禍・地球温暖化や世界人口の増加といった事情は内外の社会不安を引き起こしています。

私の仕事の分野でいうと、賃料不払いによる建物明渡訴訟や破産申立ての相談が増えたことは確かで、これまで補助金によって永らえてきた命が終わるような感じなのかもしれません。ただ、市場のプレーヤーは平時から絶えず交替しているのが世の中であって、100年企業というのはそうそう多くはありません。弁護士だって別に安全なところにいるわけではありませんが、私は、これまでどおり、やるべきことをやる、自分の持ち場を守る、そんな考えで進んでいきたいと思っています。

やるべきことをやるといって思いつくのが、自由の重要性を伝えることでしょうか。
現在短大で憲法や法学を教えていることは以前も申し上げました。
学生には、自分の気持ちを大切にしろと伝えています。
日本国憲法は、「個人の尊厳」が最も大切で価値あるものと考えていて、その実現のためにいろいろな自由が保障されているのですが、そもそも最初のところ、スタートは、その人がこうなりたいとかこうしたいという気持ちから始まるのです。そういう気持ちを大切にして欲しい。

もちろん、人権は無制限ではなく、公共の福祉による制限を受けますが、そのことを最初から強調して、自己規制する、そういう人になって欲しくない。常に新しい発想や試みが起こってくる社会、そういったものを出る杭として打ったり、抜いたりしない、自由な空気の社会、その実現に向けて今後も引き続き頑張って参りたいと思います。